💼 転職・退職したときのお金の手続き
企業型DCは6か月以内に移換の手続き、iDeCoは届出、退職金は申告書。忘れると損をしやすい「つなぎ目」の手続きを、退職金の計算とあわせて確認する。
このレッスンの目次
- 会社の企業型DCに入っていた人は、資格を失ってから6か月以内に、移換などの手続きをする
- 手続きしないと自動移換され、運用されないまま管理の手数料がかかる
- 退職金は「退職所得の受給に関する申告書」を出すと、多くの場合確定申告が要らない(2026年10月時点)
転職・退職で、変わるもの・変わらないもの
NISA口座
勤務先とは関係なく続けられます。住所や氏名が変わったときは、口座のある金融機関に届け出ます。
企業型DC
会社の確定拠出年金は、辞めると加入者の資格を失います。積み立てた資産を移す先を選んで手続きします。
iDeCo
勤務先や、勤務先の企業年金の状況が変わったら、iDeCoを申し込んだ金融機関(運営管理機関)に届け出ます。届け出ないと掛金の納付が止まることがあります。
退職金・年金・健康保険
退職金の税金の扱いと、次の勤務先が決まっていない期間の年金・健康保険の切り替えを確認します。
企業型DCのお金は、どこへ移す?
会社が掛金を出す企業型DC(企業型確定拠出年金)の資産は、会社を辞めても消えるわけではありません。ただし、自分で移し先を決めて手続きする必要があります。
1. 加入者の資格を失う
転職・退職すると、その会社の企業型DCの加入者ではなくなります。
2. 移し先を選ぶ
転職先の企業型DC(ある場合)、iDeCo などから選びます。条件を満たせば、確定給付企業年金や通算企業年金も選べます。
3. 6か月以内に手続き
資格を失ってから6か月以内に、移換(または、要件を満たす場合の脱退一時金の請求)の手続きをします。
4. しないと自動移換
期限までに手続きしないと、資産は国民年金基金連合会に移されます。これを「自動移換」といいます。
退職金は、どのくらい税金の対象になる?
退職金は、長く働いた分だけ大きな退職所得控除を差し引き、残りを原則1/2にした金額に税金がかかります。勤続年数と退職金の額を動かして、しくみを見てみましょう。
退職金のうち、税金の対象になるのはいくら?
申告書を出すと
勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を出すと、勤務先が税額を計算して差し引くので、通常は確定申告が要りません。
出さないと
退職金の20.42%が源泉徴収され、確定申告で精算することになります。
DCの一時金と重なるとき
確定拠出年金の一時金を先に受け取り、その後に退職金を受け取る場合、調整の対象になる期間が「4年以内」から「9年以内」に延びました(2026年1月1日以後に受け取る一時金から)。受け取る順番や時期で税額が変わることがあります。
次の仕事までに、間があくときは
すぐに次の会社で働かない場合は、退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市区町村で国民年金の加入手続きをします(日本年金機構)。健康保険は、勤務先の健康保険の任意継続・国民健康保険・家族の扶養などから選ぶことになり、条件と期限はそれぞれ異なります。
確認クイズ
会社の企業型DCに入っていた人が退職した。資格を失ってから6か月以内に手続きをしなかったら?
答えと解説
正解は B。期限までに移換などの手続きをしないと「自動移換」になります。運用されず、管理の手数料がかかり、その期間は通算加入者等期間にも数えられません。転職先の企業型DCやiDeCoへ移す手続きを早めに確認します。
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