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株式投資 4 / 5

📒 決算書の読み方 ― BSとキャッシュフロー

架空の会社の資産・負債と現金の動きをつなぐ。利益が出ても現金が減る理由を、数字と確認問題で学ぶ。

約8分更新 2026-09-14内容の確認 2026-09-14
このレッスンの目次

3行でいうと

  • BS(貸借対照表)はある時点の資産・負債・純資産。資産 = 負債 + 純資産になる
  • CF(キャッシュフロー計算書)は一定期間のお金の動き。営業・投資・財務に分ける
  • 利益と現金は別。架空の会社で、期首から期末まで数字をつないで確かめる

3つの決算書は、見ているものが違う

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01

BS:その日の状態

決算日時点で何を持ち、どんな支払義務があるか。資産から負債を引いた残りが純資産です。

02

PL:期間の成績

損益計算書は一定期間の収益と費用から利益を示します。売上を計上した日と入金日は同じとは限りません。

03

CF:期間の資金移動

同じ期間に現金などがなぜ増減したかを示します。利益が出ても、手元のお金が減ることがあります。

架空の会社:まずは期首のBS

以下はすべて学習用の架空データで、単位は万円です。実在企業の決算ではありません。現金は要求払預金を含み、この例では現金同等物はないとします。

資産:600

現金200 + 売掛金100 + 設備300。売掛金は、販売済みの商品・サービスの代金を後で受け取る権利です。

負債300 + 純資産300

負債は借入金300のみ。純資産300は出資や蓄積した利益などの差額で、別の金庫に現金300があるという意味ではありません。

1年間の取引を追う

サービスの売上を500計上し、顧客から450を回収。人件費などの費用350を現金で払い、設備の減価償却費50を計上しました。さらに設備を100で現金購入し、借入元本を30返済します。税金・利息・在庫・配当・増資・その他の取引は省略します。

PLの利益:100

売上500 − 現金払いの費用350 − 減価償却費50 = 100。設備の購入100は、この例では購入時に全額を費用にせず資産に計上します。

営業CF:+100

入金450 − 支出350 = +100。利益から見ると100 + 減価償却50 − 売掛金の増加50 = 100です。

投資CF:−100

設備を購入して現金が100減りました。支出なのでマイナスですが、将来の事業に使う設備が増えています。

財務CF:−30

借入元本の返済で現金が30減りました。元本返済は費用ではなく、負債を減らす取引です。借入金の利息とは区別します。

期末のBSとCFはつながる

現金の増減は100 − 100 − 30 = −30。期首200から期末170になります。利益100が出た年でも、現金は30減りました。

架空のBS:1年間の変化(万円)
項目期首増減の理由期末
現金200営業+100、投資−100、財務−30170
売掛金100売上500 − 回収450150
設備(帳簿価額)300購入100 − 減価償却50350
資産合計600170 + 150 + 350670
借入金(負債)300元本を30返済270
純資産300利益100を加算400

期末も、資産670 = 負債270 + 純資産400。現金が減った理由と、純資産が増えた理由は別々に説明できます。実際の決算では配当や評価差額などでも純資産が変わります。

符号だけで良し悪しを決めない

問1:投資CFがマイナスなら、経営が悪化している?

それだけでは分かりません。この例では設備の取得が理由です。何に支出し、どのように事業で使う予定か、今後の支払いに必要な資金が残るかを合わせて見ます。

問2:この例で回収が450から350になったら、利益と現金は?

ほかの条件が同じで売上500を計上できるなら、利益は100のままです。営業CFは350 − 350 = 0となり、期末現金は200 + 0 − 100 − 30 = 70。期末売掛金は250になり、資産合計670は変わりません。回収が遅れると手元資金が減ります。

問3:さらに100を借りて現金が増えたら、利益も増える?

借入れだけでは利益は増えません。財務CFが100増え、BSでは現金と借入金がそれぞれ100増えます。現金の増加が営業の収入なのか、借入れなのかを読み分けます。

売上から利益までの流れは決算の数字と株価指標へ。借入れと運用資産の関係はREITのしくみでも確認できます。

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このレッスンの用語

関係する法令

出典・参考(最終確認 2026-09-14)