分散投資
ひとことで言うと:値動きの異なる複数の資産に分けて持ち、全体のブレを小さくする考え方。
分散投資とは
「卵をひとつのカゴに盛るな」ということわざで説明される考え方です。株式と債券、日本と海外など、値動きのクセが違う資産を組み合わせると、一方が下がったときにもう一方が支えになり、全体のリスク(ブレ幅)が小さくなることがあります。分け方には、銘柄の分散、資産の種類(株・債券・不動産など)の分散、国や地域の分散、買う時期の分散(時間の分散)があります。
よくある誤解は「たくさん持てば分散になる」という考え方です。同じ業種の株を10銘柄持っても、業界全体に逆風が吹けば一緒に下がります。同じ株価指数に連動する投資信託を複数持っても、中身が同じなら分散の効果はほとんどありません。効果を決めるのは数ではなく、組み合わせる資産どうしの相関(同じ方向に動く度合い)が低いかどうかです。
分散は損失を避ける方法ではなく、ブレを小さくする方法です。世界的な急落局面では多くの資産が同時に下がることがあり、分散していても資産全体が減ることはあります。また、ブレが小さくなる代わりに、ある資産が大きく上がったときの恩恵も薄まります。期待できるリターンを下げずにブレだけを減らす、という効果が成り立つのは、相関の低い資産を組み合わせた範囲でです。
一度分散しても、値動きによって資産の比率はずれていきます。株が上がれば株の比率が増え、当初より株のリスクを多く取っている状態になります。元の比率に戻す作業がリバランスです。どの資産をどの比率で持つかの設計(アセットアロケーション)と、それを維持するリバランスをセットで考えるのが、分散投資の実際の運用です。
分散投資を図で確かめる
組み合わせると、ブレはどう変わる?
資産A:期待リターン年6%・リスク18%(株式のような値動きを想定)/資産B:年2%・リスク5%(債券のような値動きを想定)。いずれも説明用の仮定の数値です。
① 100万円を20年持ったときの結果の幅(500通りの試算)
② 配分を0〜100%に変えたときのリスクとリターン

分散投資で、ブレを小さくする
値動きの違う資産を組み合わせると、なぜ全体のブレが小さくなるのかをシミュレーションで見る。
図と体験で読む分散投資に関連する用語
2つの値動きがどれくらい同じ方向に動くかを −1〜+1 で表したもの。
リスク投資の世界では「危険」ではなく「結果のブレ幅(不確実さ)」のこと。
リバランス値動きで崩れた資産の配分比率を、もとの比率に戻すこと。
アセットアロケーション株式・債券・現金などへ、資産をどの割合で配分するか。
卵は一つのカゴに盛るな資金を1つの投資先に集中させず、分けておけという格言。
ドルコスト平均法毎月決まった金額で買い続けることで、買う時期を分散する方法。
